STORY

作曲家・日吉友哉は、妻の夏乃と結婚四年目にして二人にようやく天使がやってきた。

神様からの最高の贈り物をもらった二人。


これから三人で歩む人生となるはずだった、その年のクリスマス・イヴ。

定期検診に行った妻が、帰り道交通事故に巻き込まれて帰らぬ人となった。

それからと言うもの、抜け殻のように無気力に生きてきた友哉。

酒、ギャンブルにおぼれ貯えていたすべての貯金を失い、

そして妻との思い出の場所である家も、仕事も失った…


全てを失った友哉は、生きる為に仕方なしに仕事を始めるが、そもそも気力のない男に仕事が続くはずもない。

ある日、仕事で訪れた家にいた一匹の犬・マリーに出会う。

前妻の可愛がっていた犬で、今の妻からは疎ましく思われ居場所のなかったマリーと、すべてを失った自分。

似たような境遇の中、出会い、心を通わせる。

ある出来事をきっかけに、マリーは友哉が保護し、一緒に暮らすことになる。

一緒に生活していく中で、マリーの行動を見ていた友哉は、あることに気が付き始める。

それは、マリーが時々するしぐさや行動が、妻である夏乃に似ていること。

まったく別な存在なはずなのに、友哉の中でマリーと夏乃がダブり始める。

マリーの存在で、もう一度やり直すことを決意した友哉は、再度、マリーの為にも働こうと決意する。

そう、まるで誰かに導かれているように… 

再度、自分自身を立て直し、人生の出発を試みる友哉だが…


原作である「天使がいた三十日」をベースに、フォトシネマ朗読劇用にスタイルを変え、新たに紡ぐ物語。